今日は、婚活に励む男子諸君に大変残念なお知らせをしなくてはならない。
ちまたでは、強引で押しが強い男、いわゆる【肉食系男子】はモテるという噂があるが、あれは嘘だ。
『1押し、2押し、3に押し』
『壁ドン』
『顎クイ』
強引な男に女性はキュンキュンするという意味を表す言葉、振られた男に再アタックの勇気をくれる言葉は昔からある。
ユーキャン流行語大賞にもノミネートするくらいだから、もはや国語と言っても過言ではない。だが、現実世界はそんなにうまくは行かないのだ。
さあ、夢から覚めるときがきたのだ。
本日のテーマは『強引な男がモテるの誤解について』とする。
勘違い肉食壁ドン男子がこれ以上増えないように、肉食男子を目指すのは辞めるべきだということを懇切丁寧に説明しようと思う。
強引にアタックしても、最初から答えはでている
一度くらい振られてもかまわない、諦めずに何度もアタックしていればいつかは振り向いてくれるさ!
高校生か。
そんな妄想を信じ、玉砕覚悟で女性に思いを伝える男子は後を立たない。
テレビのコーナーで、街なかのカップルに付き合い始めた理由をインタビューする様子を一度は見たことがあるだろう。
『彼が諦めずに何度もアタックしてくれて…、そんなに大事に思ってくれるならいいかもって思ってOKしました笑』
彼女の回答は本音の大部分をバッサリ端折っている。
かわりに僕がちゃんと説明しよう。正確な全文はこうだ。
『本当は他に好きな人がいたんですけど、ぜんぜん振り向いてくれなかったので…。』
『そしたら彼には彼女がいることがわかったので、無理だなぁと思ったら急に寂しくなって…。』
『そういえば今の彼が諦めずにアタックしてくれているのを思い出して。』
『まあ顔も許容範囲だし、優しいし、惚れてるから浮気する心配もないし、いいかなー?って思ってOKしました笑』
(原文ママ)
これが真相だ。
何度もアプローチした末に意中の彼女のハートを動かしたのではない。
補欠当選だ。
補欠当選とは、2番目以下という意味だ。
『欠けた穴を補う』と書いて補欠当選なのだ。
In other words, "KEEP".
彼はいつも必死に練習に励む高校球児。
なかなか目が出ず、いつもはただのベンチウォーマーだった。
それでも彼はチームを想い、声が枯れるまでいつも必死に応援していた。
その結果、監督にやる気は認められ、高校球児最後の夏、スタメン故障時に臨時でマウンドに立つことができた。
そういうことだぞ。
なんどアプローチをしても、最初の告白の『ごめんなさい』の時点で、彼女のなかでアリかナシかの答えは出ているのだ。
ナシなら一生無理、アリなら連絡があるまで持ち場で待機だ。
何度もアタックするうちに付き合えるのは、最初から多少の脈はあったということであり、付き合うことができた成功事例の真相は、すったもんだの末に運良く繰り上がり当選を果たしただけなのだ。
付き合ってもよい男かどうかの答えは、最初の『ごめんなさい』の時点で確定しており、タイムパラドックスを起こすことは不可能なのだ。
もちろん、男性の熱心なアプローチに根負けして付き合う例もある。
妻の知り合いにも何人かそういうカップルはいたようだ。
だが、僕と妻が知っている事例を集めても、ナシからアリに変えるにはやはり数年単位のアプローチが必要だ。
男は引き際も肝心である。
何年たっても一人の人を好きでいられるのは素晴らしいが、一途に想い続けるのはストーカー行為と紙一重だ。
彼女にとって自分はアリなのかナシなのか、きちんと見極めた上でアプローチを継続してほしい。
強引がモテる理由は、結局『顔』
強引な肉食系男子にキュンキュンすると女子が盛り上がっているのは、強引なのが好きだからではない。
イケメンだからだ。
イケメンに壁ドンされるから、女子はキュンキュンしてしまうのだ。
イケメンに顎クイされるから、女子はドキドキしてしまうのだ。
強引なアプローチにドキドキしたのではなく、イケメンに強引に求められたからドキドキするのだ。
これまでモテなかったメンズが意中の女性に告白したものの断られ、諦めきれずに再チャレンジすることはよくある話だ。
そんなとき、彼らが心の支えにするのが『女性は押しに弱い』という言葉。
だが、前述のとおり一度断られた時点で女性のなかではアリかナシかは確定しているので、結果を覆すには膨大な時間とタフなメンタルが求められる。
この状況で押しが有効なのは、ある程度容姿が整っている場合に限られる。
イケメンだから壁ドンも許されるし、顎クイも許されるのだ。
中途半端な男が勘違いの末にこれらのテクニックを誤用すると、たちまち御用となるのだ。
結局、世の中『顔』だ。
生まれ持ったポテンシャルにどうこういうのは気が引けるが、結局世の中は公平に出来ていない。
顔の好き嫌いは人によるところが大きいし、押しまくる男をどう捉えるかも彼女次第である。
だからといって、嫌われるリスクを加味した上で一発逆転を狙い、一世一代の大博打と銘打って、意中の彼女に捨て身のアプローチをするのはリスクが大き過ぎる。
強引なアプローチはイケメンの専売特許であり、平凡な我々には関係のないコンテンツなのである。
とはいえ、はなから諦める必要はない。
もうひとつ、容姿が平凡な男であっても押しが効果的なケースがある。
平凡な男には平凡な男の戦略があるのだ。
平凡な男は堅実に実績を積もう
平凡な男が取るべき戦略は、強引なアプローチではないことは理解いただけただろう。
では、我々フツメンはどうしたらいいのだろうか。
その答えは時間をかけて仲良くなることだ。
強引なアプローチに走る男は、結論を焦っていることにほかならない。
自分にとって大変魅力的な彼女だから、みんなにとっても魅力的な存在であり、いつ誰に横取りされるかもわからない。
交友関係や日々の行動を見て焦りを感じることもあるだろう。
だからといって、女性サイドへの思い遣りを忘れて強引に振り向かせようとするのは避けるべきだ。
まずは、お友達として気軽にお出かけができる良好な関係を築こう。
女性にお付き合いを断られる原因の多くは、相手についての理解不足だ。
性格や趣味、考え方などのパーソナルな情報について相互理解が足りていないのだ。
一緒にいて楽しいかどうかがわからないのだ。
強引なアプローチで伝わらない情報が欠けているから、付き合って良いかどうかの判断ができないのだ。
(そこまで自分のことを知らないはずなのに、なぜ自分のことがそんなにも好きなのだろう?)
そう考えた女性は間違いなく『ごめんなさい』と言う。
男のように、据え膳食わねばうんぬんという発想は女性にはない。
強引なアプローチで振られる男は、結果を急いで焦った結果の計画的撃沈であり、壁ドン顎クイ熱烈なアプローチで解決する問題ではない。
強引なアプローチは捨て身の特攻ではなく、自爆なのだ。
余裕を持つことも恋愛には大切な心がけ
恋愛成就には心の余裕も必要だ。
フツメンの我々は肉食系男子を目指すのではなく、他の可能性を模索しながらアプローチを続けるのがいい。
ひとりの人にこだわり続けると、やがて人は病む。
一途に想って病むくらいなら、他の女性も視野に入れつつの未来を模索したほうがリスクは分散できる。
これを恋のポートフォリオという。
ある程度同時進行でことを運びつつ、気持ちの余裕を維持しながら、時間をかけて相互理解を含めていくのが恋愛を成就させる秘訣だ。
おすすめはマッチングアプリ。
スマートフォンアプリなどで普段関わりのない女性との出会いの場を提供してくれるサービスだ。
いろいろな女性と知り合う機会もできるし、会話やデートを通じて女性との付き合い方を学ぶことができる。
付き合うことはなくても、女性の友達ができれば相談に乗ってくれるかもしれない。
ひょっとすれば結婚につながる良い出会いに巡り合うことができるかもしれない。(僕はマッチングアプリで知り合った人と結婚しているので間違いない)
まだマッチングアプリを試したことがない方へ、自分が結婚相手を見つけたアプリを紹介しておくので、ぜひこの機会にチャレンジすることをオススメしたい。
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